akane
2019/08/21
精度は9割「生物診断」が命を救う
akane
2019/08/21
2015年3月、「線虫が、非常に高い精度でがん患者の尿の匂いを嗅ぎ当てる」という論文が米科学誌に掲載され、報道番組でもトップニュースとして報じられた。 九州大学の研究者だった著者は、その後起業し、実用化に向けた研究を重ね、医学界への普及活動に邁進してきた。たった尿一滴で、ステージ0の段階からがんが検知されることで、がん治療はどう変わるのか。
なぜ、線虫だったのか。検査に機械ではなく生物を用いる「生物診断」の可能性は?各種メディアで注目の研究者・経営者が、自身の歩みや、誰も思いつかなかった研究を生み出した発想法、研究者を目指す若者への提言などを交えつつ、2020年の線虫がん検査「N-NOSE(エヌ・ノーズ)」実用化で大きく変わるがん検診とがん治療の今後の展望を伝える。
1972年山口県生まれ。株式会社HIROTSUバイオサイエンス代表取締役。 私立東大寺学園高校卒業。1997年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。 同年サトリーン株式会社に入社。翌年退社し、東京大学大学院博士課程に入学。 線虫の嗅覚に関する研究を開始。 2000年3月、線虫の匂いに対する嗜好性を解析した論文が英科学誌『ネイチャー』に掲載。 2001年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。 日本学術振興会特別研究員、京都大学大学院生命科学研究科研究員、 九州大学大学院理学研究院助教などを経て、2016年より現職。 2018年よりオーストラリアのクイーンズランド工科大学招聘准教授。 井上研究奨励賞、中山賞奨励賞、ナイスステップな研究者(文部科学省)などの受賞歴がある。
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