ryomiyagi
2020/12/18
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2020/12/18
現在、中国を筆頭に、月を目指す国が世界で続々と現れている。一九六九年に初めて月に人類を送り込んだアメリカも、二〇二〇年代半ばに女性宇宙飛行士を月に立たせるという「アルテミス計画」を発表し話題を呼んだ。
月を目指すのは、いまや国の宇宙機関だけにとどまらない。グーグルやスペースXなど民間企業が名乗りを上げ、様々なプレーヤーが月へと向かう時代となっている。二〇〇七年に月大型周回探査機セレーネ(かぐや)を打ち上げ、二一世紀の月探査の口火を切った日本はどうか――。日本の月探査計画に携わり、「月の縦孔の発見」で世界的に知られる著者が、月に関わる探査や発見をめぐるスリリングな舞台裏を綴るとともに、人類が、そして日本が月を目指す理由を問う。
(はるやまじゅんいち) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所助教。専門は惑星科学。福島市出身。京都大学大学院を理学博士号取得で終了。宇宙開発事業団で月探査計画(後の「セレーネ(かぐや)計画」)の設立に参加し、地形カメラの開発リーダーも務めた。月の火山活動や極域に関する研究でScience誌などに学術論文掲載多数。月の縦孔の発見で世界的に知られる。現在、小惑星探査「はやぶさ2」、火星衛星探査「MMX」、ヨーロッパ-日本共同による木星氷衛星探査「JUICE」などの計画にも参加するほか、月の縦孔・地下空洞直接探査(UZUME)計画の実現を目指している。
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