• ボマーマフィアと東京大空襲

    精密爆撃の理想はなぜ潰えたか

    マルコム・グラッドウェル/著 櫻井祐子/訳

BW_machida

2022/05/24

稀代のストーリーテラーであるマルコム・グラッドウェルが、独自の視点から、太平洋戦争末期の裏側を語る。

 

一晩で10万人が死亡!史上最悪の殺戮はこうして現実となった。
航空隊の野望、技術革新への執念、そしてジレンマ――歴史の不幸な展開と、そこにいた人々の物語。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。

 

“これから語ろうとする物語は、主に戦争を舞台にくり広げられるが、実は戦争の物語ではない。本書が語るのは、人間の意図の複雑さについての物語である。なぜならあとから振り返るとき、その複雑さは忘れられがちだからだ”

 

1945年1月、アメリカ陸軍航空軍の対日爆撃司令官ヘイウッド・ハンセルが解任され、後任にカーティス・ルメイが就いた。ルメイは後に同年3月の東京大空襲を含む日本全土への大規模な空爆の指揮を執る。この瞬間に立ち戻り、著者は一晩で10万人以上の命を奪った東京大空襲に至った様々な要因を検証する。精密爆撃を可能にする照準器を発明したオランダ人の天才。ドイツの都市を爆撃したイギリスの司令官。焼夷弾に使われたナパームを生み出したハーバード大学の化学者。そして航空機に戦争の未来を夢想した「ボマー(爆撃機)マフィア」こと米陸軍航空隊戦術学校のリーダーたち――それぞれの思惑を通して空前の殺戮の裏側を描くノンフィクション。

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