akane
2018/09/21
交通インフラから読み解く
akane
2018/09/21
五輪の直前には、開催都市を中心としてインフラ整備が進められることが多いが、競技会場の整備を除けば、五輪とインフラ整備には直接的な関係はない。ただ、1964年の東京五輪の前には、多くのインフラが整備された。
首都高速道路(首都高)や東海道新幹線は、その代表例だ。東京五輪に向けて進められたインフラ整備は、「都市改造」や「交通革命」とも呼べるほど大規模なものだった。五輪の大会経費(約265億円)の約36倍にあたる約9608億円が「五輪関連事業」としてインフラ整備に投じられた。インフラ整備を進める口実として、五輪が「利用」されたのだ。
交通技術ライター。1970年三重県生まれ。東北大学大学院工学研究科修了後、メーカー勤務を経て独立。高度化した技術を一般向けにわかりやすく紹介している。著書は『東京総合司令室』(交通新聞社)、『図解・首都高速の科学』『図解・新幹線運行のメカニズム』『図解・地下鉄の科学』(以上、講談社)、『東京道路奇景』、『日本の鉄道は世界で戦えるか』(以上、草思社)など多数。本書では図版も担当。
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