akane
2019/05/09
akane
2019/05/09
九州唯一の星野リゾート施設である。阿蘇くじゅう国立公園内に位置する。福岡、熊本、大分各方面から好アクセス。約8000坪の敷地にわずか12の離れのみ。前身は「界 ASO」。2011年に所有会社が星野リゾートと業務提携し運営を委託、「界 阿蘇」へリブランドした。
全客室に温泉露天風呂を備えるが、離れということでまるで別荘のようなプライベート感があり、湯浴みタイムは最高。原生林に4中、鳥のさえずりを聞きながら贅沢な時を過ごせる。阿蘇の大自然に抱かれた宿といえるだろう。
世界有数の大きさを誇る阿蘇のカルデラ。カルデラとは火山の活動によってできた凹地のことで、阿蘇カルデラは約25km×18kmの大きさ。「界 阿蘇」では、カルデラにちなんだ客室やアクティビティなどが用意されている。
魅力は大自然を体感しながらの滞在。それは客室棟が離れで森の中に佇むというロケーションの効用だ。高い天井はラグジュアリーな別荘の印象。ゆったりしたソファや大ぶりのベッドは心解き放たれるプライベートタイムに格好の設え。ご当地部屋は木と石のあたたかさがテーマの「カルデラの間」だ。印象的な溶岩テーブルは、カルデラの大地に含まれる溶岩を切り出して作られたオリジナル。溶岩ディフューザーや「阿蘇坊窯の溶岩茶器など、阿蘇の大自然を感じる客室だ。
また、ダイナミックな阿蘇五岳を望む「絶景テラス」では、カルデラ体操や朝食後のジャージー牛乳、コーヒーなどが楽しめる。どこまでも阿蘇を体感できる宿といえるだろう。暖炉に癒やされるロビーラウンジにはライブラリーを併設。阿蘇にまつわる書籍が揃えられているので、ゆったりと読書タイムもいい。
温泉タイムも楽しみのひとつ。すべての客室に露天風呂が設けられている。森の中のプライベート温泉といった贅沢さだ。敷地内に2本の源泉があり温泉を供給、少し白濁した湯は約41℃とちょうど良い温度。時間を選ばず思いのままに過ごすプライベート温泉が嬉しい。
食材の宝庫九州にあって、ほぼ中央に位置する阿蘇ならではの会席料理が堪能できる。豊後海峡や天草、有明の海の幸、佐賀に大分、地元阿蘇で育った和牛や馬肉など、九州をまるごと味わえるのは贅沢だ。何より感動的なのはダイニングスペースからの眺め。阿蘇五岳を一望できるダイナミックな光景は、夕暮れから漆黒の夜へのグラデーションが美しい。刻々と変化する生命感溢れる自然と料理を味わうディナーだ。
ご当地楽もカルデラにフィーチャー。カルデラに熟知したスタッフがバーテン役となり、解説をしながら学びの時間を提供する「カルデラBAR」はユニーク。飲み物は“焼酎モヒート” “デコポンソーダ”といったご当地ドリンク、おつまみは阿蘇で育った赤牛のジャーキーという徹底ぶり。さらに小麦粉と風船を使った“マイカルデラ”作りも楽しめる。
アクティビティは施設内だけにとどまらない。阿蘇で大人気のアクティビティが「乗馬」。宿を飛び出しカルデラの中で大草原を駆け抜ける絶景乗馬体験だ。
ロビーやダイニングのある本棟から客室棟へは相当な下り坂。もちろんカートによる送迎はあるが、客室棟から徒歩で向かう上り坂はかなりの運動となる。アクティビティや食事のたびに本棟と往復するのは、人によってはストレスを感じるかもしれない。また、全客室に露天風呂を備え客室の内湯も贅を尽くした感はあるが、温泉の宿であればやはり大浴場は欲しいところ。相応クラスの宿であれば、規模は小さくともスパやサウナ、ラウンジなど備えた温浴施設は定番。内風呂の滑りやすさも気になる点。
星野リゾート 界 阿蘇(リブランド)
住所:大分県玖珠郡九重町湯坪瀬の本628-6
電話:0570-073-011
アクセス:JR「豊後中村駅」からタクシーで40分
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