ひふみんが「対局中の食事はうな重」の境地に 達するまで(鍋焼きうどんも天ぷらも好き!)
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ryomiyagi

2019/11/08

 

将棋界のレジェンド・加藤一二三九段のエッセイ『一二三の玉手箱』(光文社知恵の森文庫)では、数々の「伝説」についてご本人がマジメに真相を解説しています。
加藤九段にまつわる「伝説」で、特に多いのが対局中の食べ物に関するもの。なかでも有名な『食事は毎回うな重伝説』(※)について、伝説誕生秘話を、ご本人が解説してくださいました。

 

【本人の証言】

以前にNHKの科学特集みたいな番組で、うなぎはそれだけで食べるよりも、うな重としてご飯と一緒に食べると栄養的にも非常によく、短時間で元気がつくというようなことを放送していました。

 

それで我が意を得たりということになり、今でも昼にうな重、夜もうな重といった感じで、自信をもって食べています。

 

かつてはうなぎのほかに、鍋焼きうどんや天ぷら定食を頼んだこともあったんですよ。将棋会館の近くにある鍋焼きうどんを持ってきてくれるお店は、素晴らしいお店で私も好きなのですが、よすぎて困ることがあるのです。

 

なんと将棋会館に届いた鍋焼きうどんが、ふたを開けて10分経っても冷めないんですよ。

 

それほどよい鍋焼きうどんなのですが、対局のときの昼休みは規定で50分(当時)です。実際には40分ほどですから、食事に20分も30分も費やすのは差し支えがあるので、鍋焼きうどんを注文することはなくなりました。この点うな重ならパッときて、パッと食べられます。

 

それから天ぷら定食を頼んだこともあったのですが、そのときにも困ったことがありまして。天ぷら定食はうな重と同じ店に注文するのですが、注文したにもかかわらず届かないことがあるんですよ。

 

うな重ではそんなことはなく、天ぷら定食のときだけ2回ほどありました。届かないからといってイライラしたり、わけを聞いてもしょうがないので、天ぷら定食は好きなのですけども、注文するのをやめました。

 

食事の注文は、対局中の適当な時間に記録係が聞きにきます。そのときにいちいち考えて決めるのも、私からすれば面倒くさいというか、そういうことでいちいち神経を使いたくないという思いがあります。

 

もちろんときによっては昼にうなぎを食べたのだから、夜はうどんとかを食べたいという気分になることもあります。

 

とくに冬場などは温かいうどんはとてもよいですから。

 

しかしさきほどの時間の問題もありますし、最初から注文するものが決まっていたほうが、私にとってはよいのです。よって昼も夜もうな重を注文して食べています。

 

※『食事は必ずうな重伝説』とは?
加藤一二三九段はうな重が大好物。とってもとっても大好物。
なので、なんと対局での食事は毎回必ずうな重とか。

 

この記事は『一二三の玉手箱』(加藤一二三・著)より、一部を抜粋・要約して作成しています。

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