GO TO 埼玉の右のほう!<後編> 北関東版「さわやか」の爆弾ハンバーグ!
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BW_machida

2020/08/05

 

埼玉といえば外せないのが、東端を南北に走る東武伊勢崎線!
せんべいで有名な草加(そうか)や「クレヨンしんちゃん」の春日部(かすかべ)など、県外民にも知られる土地を繋ぎ、意外といっては失礼だけど、実は県内屈指の交通の要なんです。
埼玉東部ならではの独自文化を育むこの沿線の魅力を、『埼玉「裏町メシ屋」街道旅』(刈部山本著・知恵の森文庫)から抜粋し、一部改変して紹介します。

 

「さわやか」と比される「フライングガーデン」

 

前編><中編>と伊勢崎線の旅を続けてきたわけだが、伊勢崎線はカバ園長でおなじみ東武動物公園駅で日光線と分かれる。どちらも群馬へと伸びているのだが、日光線で県境ギリギリまで行ってみよう!

 

1つめの杉戸高野台駅近くに群馬・栃木・茨城のほか埼玉や千葉に展開している「フライングガーデン」がある。

 

地元ではフライングガーデンを略して「フラガ」と呼ばれているが、一部地域では看板メニュー「爆弾ハンバーグ」を略して「バクハン」と呼ばれているという。

 

1976年にピザ・クレープの店として創業し、1984年に新桐生(きりゅう)店からチェーン展開を始めた。

 

ハンバーグのファミレスとしか思ってない人、バクハンを食べれば考えが360°……もとい180°変わると思う。

 

焼き上がる寸前にパティの中がまだレアな状態で運ばれ、客の目の前で半分にカット。熱々の鉄板に押し付けるとジュージューと音をたて油が爆ぜる。

 

タレをかけると煙がモウモウと立ち込めるという、子供でなくてもシズル感MAXになること間違い無しの演出が繰り広げられる。

 

別名「挽いたステーキ」と称されるほど、肉感がハンパない。

 

ノーマルのキングサイズで250gもあるので、溢れ出る肉汁と肉の旨みが堪能できる。

 

さらに日本酒は群馬の「赤城山」があるので、辛口地酒でハンバーグを流し込む、なんてローカルチェーンならではの至福の時を楽しめる。

 

地酒withハンバーグをご堪能あれ

 

やっぱりいいよね、自販機グルメ

 

日光線の県内最北端は栗橋駅。

 

ここから国道125号に出たところに、オートパーラーまんぷくがある。

 

ゲーセンの中に自販機コーナーがあるのだが、2Fに脱衣麻雀中心にゲーム台が集中していて、悪の溜まり場感がかなり強い。

 

レトロ系自販機で目につくのはうどんそばくらいだが、食べ物系ではホットドッグなどが入るスナックの自販機があった。

 

昔光GENJIがCMしていた、マイクロマジックのチンチンポテトみたいな箱型の冷凍ポテトとハンバーガーに唐揚げが付いたのセットがあったので、それのボタンを押すとレンジが作動した後、ガチャコンと出てきた。

 

レンジに掛けすぎた時独特のアツアツ感があって、箱の角をつまみながら、ちょっとした休憩スペースになっている簡易テーブルへ。

 

飲み物の自販機の中にアルコールを見つけた。

 

車で来るところなのにアルコールあるのかよ!?と思われるだろうが、田舎の居酒屋は駐車場完備だったりする。もちろん、ドライバーは飲んでないよね?ってやつだ。

 

ここのアルコール自販機が面白いのは、缶におつまみが付いているところ。

 

金麦など安い第三のビール系が揃うのがオートスナックらしいが、枝豆スナックの小袋パックがテープで張られている。

 

豆をポリポリかじりつつ、冷えて萎びたポテトをつまみに金麦を煽りながら、窓に反射する国道を走る車のテールランプを見ていると、深夜に当て所なく都心をさまよった果てにラーメン屋を見つけて、超こってりラーメンに顔を突っ込んでいた20歳の頃の気分になるのだった。

 

おつまみつきがウレシイ
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埼玉「裏町メシ屋」街道旅

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刈部山本

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