ryomiyagi
2020/12/18
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2020/12/18
「心のブレーキ」とは、誰の心にもある「うまくいかなかったら恥ずかしい」「失敗したらどうしよう」という恐れです。
同時通訳者の小熊さんも、「通訳を10年以上やっているのにうまく伝わらなかったらどうしよう」「自分にはやっぱり無理」と、いつも不安を抱えていたそう。不安や恐れの気持ちがあると、人にも伝わってしまいます。それがブレーキとなって、思いっきり実力を発揮できなかったのです。
自分の内面と向き合って、心のブレーキとなっている「恐れ」をあぶり出す必要があります。
大切なのは、その「恐れ」を頭の中で思い浮かべるだけでなく、紙に書き出すこと。うまくいかないことというのは多くの場合、言語化できていないものだからです。
言語で「見える化」することで、恐れを客観視することができ、「心のブレーキが外れるメリット」と「心のブレーキが外れないデメリット」を整理することができるのです。
小熊さんの英語講座の受講生にも「心のブレーキ外し」を本気でやった人とそうでない人のあいだでは、英語力の伸びはもちろん、目標達成や収入の伸びにまで差が出たそうです。
実際に、小熊さんの通訳講座を受講して半年で通訳デビューを果たし、とても初心者とは思えない堂々としたパフォーマンスを見せた受講生が2人います。
2人とも、仕事に家事に子育てに忙しい主婦で、学生時代のほかは英語を本格的に勉強したことはなかったそうです。
小熊さんの通訳講座の受講中も、机に向かって勉強する時間は1日1時間確保するのがやっとだったと言います。この「心のブレーキを外す」エクササイズによって、誰もが持っている本来の能力を発揮することができるのです。
もうひとつ、成功哲学で大事なのが自己愛です。成功者に自分を嫌いな人はいないと小熊さんは言います。自分の良いところも悪いところも認めて愛することで、成功マインドはより強固なものになります。
日ごろから、「自分を褒める」「自分の強みや弱みを認める」ことは大切ですが、これも言語化して紙に書き出すことで、効果が高まります。職場や家庭の中で、「自信がなくて自分の意見が言えない。反論されるとすぐ折れてしまう」といった場面が多いと感じる人であれば、自分に自信をつけるためにも、自己愛エクササイズがお勧めです。
自己愛はけっして自己中心的なものではありません。あるがままの自分を認められるようになると、他人に対してもあるがままを認めることができるので、人間関係も良くなります。また、内面の充足感によって外見にもポジティブな変化が表れます。
一般的に、大きな夢を実現するには大きな努力が必要で、小さな夢には小さな努力しか必要ないと考えられていますが、それは違うと小熊さんは言います。
低い自己アイデンティティだった20歳の頃の夢は、通訳になって年収1000万円稼ぐことでした。そしてそれを達成したのち、起業して英語を教え、億の金額を稼ぐことに使ったエネルギーや努力は変わらなかったそうです。それどころか大きな夢のほうが、好きで得意なことを活かしているから毎日楽しくて仕方がないそうです。
英語を教え、受講生に成長してもらうために生きている今は、自分のことだけを考えていた20代の頃とは比べものにならないほどの幸福感や充実感がある。それは小熊さんが、夢を持ちビジョンを描き、それを実現させるために24時間365日を無駄なく使っているからです。
本書には、これまで小熊さんが世界一の人たちから学び、自分のものにしてきた成功哲学がぎっしり詰まっています。その扉を開いてみれば、小熊さんと一緒に自分らしい世界一を目指してみたくなるはずです。
文/木本真澄
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