成功者は「貸し」をつくろうとし、「裏切り」を許さない。 成功者の哲学#4
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若くしてマスコミ業界に飛び込み、各界・各国の実力者と幅広い人脈を持つ著者が、超一流の交流から学んだ「大切に扱われる・積極的にサービスしたくなる上質なゲストになる」ためのノウハウを一冊にまとめた『一流のサービスを受ける人になる方法』(いつか著)が9月11日に刊行されました。
『一流のサービスを受ける人になる方法』刊行を記念して、特別に著者・いつか(http://www.itsuka-k.com)さんのベストセラー『成功する男はみな、非情である。』(角川いつか名義)を再編集してお届け! 数々の成功者に共通する「帝王学」の実態に迫ります。

 

 

成功する人間は“貸し借り”にうるさい。

 

「奴には貸しがある」
そのことは、いつまでも絶対に忘れない。

 

逆に借りができたらすぐ返す。人に借りができることの不利を、よくわかっているのである。
だから成功する人間は、何とかして人に“貸し”をつくろうと苦心する。

 

私が知るある成功者は、一日に一〇〇通以上のメールを送る。そのすべてに受信者にとって貴重な情報が盛り込まれている。ビジネスの世界で、情報ほど受け取ってありがたいものはないからだ。そこで“貸し”をつくってしまえばこっちのもの。

 

「誰のおかげで、あなたはうまくいってるのかな?」

 

いつまでもそれは“目に見えない枷”となり、相手は引け目を負い続ける。“貸しをつくっておく”ということは、相手を傘下に収めたのと同じ効果を発揮するのだ。

 

「こちらには情報網と人脈とルートがあるからね」

 

できる男は、相手を静かに脅すときに、このような言い方をする。政財界でも、高僧でも同じだ。私は何度も似たようなセリフを聞いている。

 

これでビビる人は多い。誰が誰とつながっているかわからない、という背景をちらつかせて脅すのだ。
仮に“貸し”をつくった相手が、裏切ったらどうするか。このときはもう、徹底的に相手を潰す。

 

成功者と言われる人間ほど、逆上したら手がつけられないのを私は知っている。
非情の法則、というよりも、激情の法則である。

 

ある経営者は自分が育てた部下が辞表を持ってきたとき、恩を仇で返すのか、と逆上した。そしてヘッドハンティングされた企業を突き止め、上層部に釘をさしてその転職を差し止めるよう勧告した。さらに関係機関、また業界ネットワークを通じ、この男と仕事をしたら営業妨害をすると、公然と脅しをかけたのである。

 

極道の破門状、または、芸能界のファクス一枚とも通じるものがある。たとえば、「以下の者は当事務所とは今後一切関係がございません」と書かれれば、横のつながりで仕事はもう来なくなる。

 

無論、この脅しがどれほどの威力を持っているか、縦、横、斜めがもはや無関係のネット社会で、それは、その人の力次第なのだが。
仕返しとお返しは、お早めに……。

 

成功者ほど逆上したら手がつけられないと心得よ。

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