2018/05/18
米原康正 編集者・アーティスト
『ここは、おしまいの地』太田出版
こだま/著
『残念ながら、肝心な一言が言えないのは昔と変わらない。だが最近になって「これはこれでいいじゃん」と肯定することを覚えた。言えないからこそ私は書いているのだ。表に出るのが怖いからパソコンに向かっているのだ』この著書の中で、作家のこだまさんはこう自分のことを説明している。
僕は人の幸せは自分自身を離れた視線で見ることでやってくると思っている。「なんでこんな不幸なんだろう?」と考え込むのではなく「僕は不幸です」と認めた瞬間に「じゃあ、不幸にならないためにはどうしたらよいのか?」って前向きな考えが出てくるからだ。不幸なのに、「いや、私は不幸じゃない。こんなはずじゃない」って、自分の不幸を否定すればするほど、人は心に不幸を呼び込むものなのだ。
人生不幸だけど、心は幸せだよねって、それって実はものすごく幸せな生き方だと、僕は思う。どんな来世が待ってるからって言ったって、そこに今の自分たちの記憶はない。だったら楽しんだもん勝ちだ。人生楽しくしちゃったもんが勝ちなのだ。
死ぬ前に、自分の人生楽しかったな、って笑える人が幸せなのだ。
ー今月のつぶやきー
お気に入りのアーティストJOE CRUZの作品の前でご機嫌です!
『ここは、おしまいの地』太田出版
こだま/著