伝統のミステリーをはじめ、現代小説、時代小説、さらには官能小説まで、さまざまなジャンルの小説やエッセイをお届けしています。「本がすき。」のコーナーでは光文社の新刊を中心に、インタビュー、エッセイ、書評などを掲載。読書ガイドとしてもぜひお読みください。(※一部書評記事を、当サイトでも特別掲載いたします)
2019/10/31
『紅蓮館の殺人』講談社 阿津川辰海/著 『紅蓮館の殺人』は、タイムリミットのある物語。山火事に遭遇した高校生二人が、文豪の館に逃げこむ。だが、救助を待つ間に館に住む娘が吊り天井で圧死する。からくりが仕掛けら […]
2019/10/28
『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』講談社 相沢沙呼/著 推理作家の香月史郎(こうげつしろう)は、警察に協力し捜査への助言をしてきた。彼は、城塚翡翠(じょうづかひすい)という霊媒と出会う。彼女は、死んだ後に […]
2019/09/26
『黄金夜界』中央公論新社 橋本治/著 明治時代の大ベストセラー『金色夜叉』を下敷きに、あらためて「大切なのは愛かお金か」を問う『黄金夜界』。かつてのヒロインお宮こと鴫沢宮(しぎさわみや)はモデルのMIAこと […]
2019/09/25
『罪の轍』新潮社 奥田英朗/著 昭和三十八年夏。空き巣常習者の宇野寛治は先輩漁師に騙され、無一文で命からがら小舟で海を渡り、礼文(れぶん)島から北海道本土に上陸する。空き巣をくり返し旅費を得た宇野は、憧れの […]
2019/09/05
『お江戸けもの医 毛玉堂』講談社 泉ゆたか/著 いまでいう動物病院。江戸の毛玉堂(けだまどう)を舞台に展開する、ちょっと嬉しくなるような一作だ。毛玉堂の住人は、かつては小石川養生所で評判の名医であったが、訳 […]
2019/08/29
『緋の河』新潮社 桜木紫乃/著 ああ、この作家はこの人のことが知りたかったのだな。そうしみじみ感じさせるのが、桜木紫乃の新作長篇『緋の河』だ。モデルとなったのは著者と同じく釧路(くしろ)の出身、タレントのカ […]
2019/08/28
『三体』早川書房 劉慈欣/著 大森望、光吉さくら、ワン・チャイ/訳 立原透耶/監修 本国版、英訳版のヒットに次いで、邦訳も刊行直後から売上快調な劉慈欣(りゆうじきん)『三体』。物語は、文化大革命で知識人が弾 […]
2019/07/26
『椿宿の辺りに』朝日新聞出版 梨木香歩/著 化粧品会社の皮膚科学研究所に勤める三十代の山彦(やまひこ)、本名・佐田山幸彦(さたやまさちひこ)は、〈痛みというアラームが体に鳴り響くと、(略)存在の基盤、のよう […]
2019/07/25
『風はずっと吹いている』小学館 長崎尚志/著 もとより作者は作画の浦沢直樹とコンビを組んだ脚本などで有名だが、フリー漫画編集者を主人公にした「醍醐真司の博覧推理ファイル」や、退官した刑事が主人公の「県警猟奇 […]
2019/07/24
『美しき愚かものたちのタブロー』文藝春秋 原田マハ/著 今年、創立六十周年を迎えた国立西洋美術館は、二十世紀のモダニズム建築の巨匠と称されるル・コルビュジエと三人の日本人の弟子が設計したことで二〇一六年に世 […]
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