伝統のミステリーをはじめ、現代小説、時代小説、さらには官能小説まで、さまざまなジャンルの小説やエッセイをお届けしています。「本がすき。」のコーナーでは光文社の新刊を中心に、インタビュー、エッセイ、書評などを掲載。読書ガイドとしてもぜひお読みください。(※一部書評記事を、当サイトでも特別掲載いたします)
2021/11/30
『らんたん』小学館 柚木麻子/著 実在の人物をモデルとしたいわゆる評伝小説は、史実と、史実が分からない部分をどのように創作で埋めるか、それらをどのようなトーンで描くのか、著者の力量が問われるものだ。柚木麻子 […]
2021/11/29
『幻の旗の下に』集英社 堂場瞬一/著 これまでさまざまなスポーツ小説を書いてきた堂場瞬一の作品が、このような堂々たる大作に結実した事を、まずは喜びたい。 扱われているのは、日中戦争の拡大を受け […]
2021/11/26
『救国ゲーム』新潮社 結城真一郎/著 限界集落を奇跡の復活へ導いたカリスマ・神楽零士が、殺害された。ネット動画の論客パトリシアが犯行声明を発する。事件のあった集落の住人・晴山陽菜子は真相解明のため、旧知の仲 […]
2021/10/29
『北緯43度のコールドケース』講談社 伏尾美紀/著 クローズドサークルで起きた密室殺人と武侠小説が融合した本格ミステリーである桃野雑波『老虎残夢』。そして札幌を舞台に未解決事件に挑む女性刑事を描いた本書。第 […]
2021/10/28
『開城賭博』光文社 山田正紀/著 あと2年でデビューから50年というベテランなのに、山田正紀の小説はいつも斬新で瑞々しい。琴線にコツンと触れた、歴史書の一行、故人の愛読書、食べ物の由来などから発想し物語のう […]
2021/10/27
『木曜殺人クラブ』早川書房 リチャード・オスマン/著、羽田詩津子/訳 カトリック教会の元敷地に建つ高級リタイアメント・ビレッジ、クーパーズ・チェイス。その住人たち四人が楽しむ趣味サークル「木曜殺人クラブ」は […]
2021/10/06
『余命一年、男をかう』講談社 吉川トリコ/著 リアルな本音が心のツボを押しまくってくる快作、それが吉川トリコ『余命一年、男をかう』だ。主人公は節約が趣味でせっせと老後の資金を貯めてきた片倉唯、四十歳。事務職 […]
2021/10/05
『さみだれ』徳間書店 矢野隆/著 御存じ、保下田の久六殺しから金比羅代参、そして石松の仇討ちとくれば、時代小説ファンなら誰でも心得ている清水の次郎長の一代記だ。ところが、ひょんなことから次郎長の客分となった […]
2021/09/07
『邪教の子』文藝春秋 澤村伊智/著 慧斗は、自分と同じく十一歳の女子である茜の境遇に心を痛めていた。新興宗教に入れこむ母親は、車椅子に乗る茜を学校に通わせず、家族以外と接触させない。それなのに寄付を募るため […]
2021/07/29
『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』早川書房 皆川博子/著 十八世紀ロンドン。解剖教室に、奇妙な二体の死体が現れたと思ったら消え、詩人志望の少年の切ない運命と稀覯本の謎が絡む『開かせていただき光栄です』 […]
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