akane
2018/07/24
akane
2018/07/24
私にとって、子どもたちは何ものにも代え難いとても大切な存在です。でも不登校になったり、就活が難航していたりで、母子関係がうまくいっていません。
加えて、主人ともぎくしゃくしています。いろいろあり過ぎて、心がざわつくばかりでなんだか疲れています。私はただ穏やかに生きていきたいだけなのに。どのように心がければいいでしょうか?
子どもの悩みは、どういう悩みであったとしも辛いものですね。
それは親になった苦しみ、試練でもあると私は思います。
親になるのは、楽しいことばかり、しあわせなことばかりではなくて、心痛め、思い悩むことのほうが多いように思います。
どんな子どもであれ、親を悩ませない、煩わせない子どもはいないでしょう。
不登校のお子さんを抱えていらっしゃるお母さんも辛いですね。
何が辛いってね、「この子はこの先どうなっていくの?」「この子の将来はどうなるの?」と先が見えないことで、先への不安が常に心を占めてしまうのでね。何をしても心が晴れることはないのでしょう。そして普通に学校に行っている他所の子どもをみると、焦る気持ちが胸の奥底にありますね。
「どうしてウチの子だけ」
「どうして私ばかりが苦しいの」
「私の育て方が悪かったから……」日々その気持ちの中にいるお母さんは、自分の中にある“その気持ち”に心が折れて疲弊してしまいます。
本当は不登校が大変なのではなくて、お母さんがその不安を自分で抱えきれなくなるから苦しいのです。
そして、子どもが不登校だったり引きこもりだったりすると、何か世間に引け目を感じるような気持ちになってしまいますね。
それはきっと、お母さん、あなただけではなくてね、他の人もみんな同じです。声なき声に、姿なき姿に批判され、ダメな親子だと聴こえてくるような気持ちになり、どんどん落ち込んでしまいますが、それこそ、ただの錯覚ですね。
誰もあなたやお子さんを批判などしていませんのでね。もっとちゃんと堂々としていましょう。
不登校も引きこもりもね、子どものせいでもなければ、お母さん、あなたのせいでもないのです。
いずれ学校という形態は変わります。学校そのものの概念も変わってくるでしょう。
その先駆けを、あなたの子どもは今しているだけです。
いつの世も時代の先を生きる者は、世間からずれているように
見られてしまいますが、いつかそれが当たり前の時代が必ずきます。
いつだったか、出版社さんが主催した私のバスツアーでも、参加者35人の内、子どもの不登校や引きこもりに悩む方がたくさんいらっしゃいました。それくらい、今は不登校や引きこもりで悩んでいるおかあさんは、沢山いらっしゃるのです。
子どもも苦しんでいるのがわかるから、なおさらお母さんの心も苦しく、押しつぶされそうになってしまうのでしょうね。
でもね、子どもと一緒になって悩むのはやめましょう。
難しいかも知れませんが、子どもの人生はあなたの人生ではないのです。
お母さん、あなたにできるのは、「子どもの未来は明るい」とただ信じて思い続けてあげること。根拠なんかなくてもいいんです。そう信じるあなたの思いに、人生は次第に変わっていくものなのです。
何を脳天気にと周囲には言われるかもしれませんし、子どもにもそう言われるかもしれません。
「勝手なことを言うな、わかったふうなことを言うな」と言われるかも知れませんが、何の根拠もなくてもいいんです。
お子さんにも「あなたの未来は明るいと信じている」と口に出して言えるのなら、そう言ってあげてください。
子どもは「勝手なことをいうな」と怒るかもしれませんが、それでも子どもは、反発しながらも胸の奥のどこかで、お母さんのその言葉に期待をするのです。
そしてその言葉が、子どもとあなたのお守りになっていきます。
「先は明るい」と心のどこかで信じていくことは、明るい未来に、必ずつながっていきます。
人なのでね、先は明るいと希望を持ったとしても、またすぐに不安が出てきて、心揺らぐことでしょう。
でもね、それでもいいんです。それでいいんです。
人なのですから。人は弱くてもろいけれど、何度でも立ち上がれます。
どうぞ子どもの先を未来を信じてあげましょう。
たとえそれが遠い遠い未来であったとしても、待ってあげてください。
そうすると、子どもを無意識に責める気持ちが薄れていきます。
あなたがそう思えたとき、ご主人との関係も、きっと今とは違うものになっていることでしょう。あなたは今とても無意識に身構えていて、心の奥底でご主人のことすら責めているのです。
それがなくなると、自然とご主人を大切に思えるでしょうし、素直な言葉がお互いに出てくることでしょう。
お母さん、まずはあなたがあなたの人生を楽しんでくださいね。
あなたが楽しかったら、家族もしあわせなのですから。
「いま、ここにある苦しみ」は、
視点を先に移すことで和らぎます。
根拠などなくていい、「未来は明るいから大丈夫」とそう信じましょう。
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