ryomiyagi
2020/04/30
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2020/04/30
政府が推進する政策である「産学連携」または「産学共同研究」。一見、順調に見えるが、残念ながら様々な課題がある。企業側はともかく、大学側や研究者にとって、その労力に見合う効果が生まれたとは言い難い。
本書は、研究者と弁護士の二足の草鞋を履く著者が、実際に解決に奔走した事件をベースにその実態を暴く。取り上げるのは次の3つの事例だ。
1共同研究における、企業と研究者の間の特許をめぐるトラブル
2共同研究における、若手研究者に対するハラスメント
3大学発ベンチャー企業の内実と、そこに勤めるポストドクターの待遇問題
――研究者(特に若手)を搾取すべきではない。企業にも研究者にもメリットのある共同研究のみが推進されることを願って止まない。
(やまだつよし) 成城大学教授・弁護士・博士(法学)。新潟大学法学部卒業後、銀行員を 経て、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得。アメリカ・ コロンビア大学ロースクール客員研究員(Visiting Scholar)。博士論文 『金融自由化と顧客保護法制』(中央経済社)。専攻・会社法・金融法 (企業買収など)。専門業績多数。新潟大学准教授を経て、2010年成城 大学法学部教授。上場会社社外監査役。敵対的買収やヘッジファンド対応 なども経験豊富。一般書としては、『法科大学院』(平凡社新書)、『暮らし のトラブル法律相談』(中公新書ラクレ)等がある。2004年新潟弁護士会、 2010年東京弁護士会に登録。本書のテーマに取り組み、研究者の権利を 守るため、2020年3月より、弁護士法人日新法律事務所設立。
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