ryomiyagi
2021/08/23
「ありのままの自分」でいることのできる、自分だけの居場所を求めて
ryomiyagi
2021/08/23
最愛の息子の死に直面し、誤魔化すことのできない喪失感と哀しみを味わった著者は、孤独から逃れるという「孤独」にさえ耐え切れず、さらに深い孤独へと身を隠す。
野生動物の跋扈する深山に自分の庵を結び、孤独な山暮らしを続けていくうちに、「救い」の萌芽が生じる――。
なぜ人は孤独を求めるのか?他人と繋がりすぎた現代人ならではの潜在的な欲求――「解放されたい」「ありのままの自分でいたい」――のためか?
自らの体験に加え、孤独な生き方を実践する人たちへの豊富な取材を基に、人間の根源的な欲求を突き詰め、真に「生きる」とはどういうことかを考察する。コロナ禍において、都会を離れて暮らす方法を伝授する実用書的側面もあるノンフィクション。
(おだじゅんたろう) 1957年北海道室蘭市生まれ。ノンフィクション作家。スポーツや精神医療分野のノンフィクションを多く出版してきたが、2016年11月、先妻との一人息子を失ったことで執筆の方向性を大きく転換。「死」や「孤独」、「深層心理」、「精神世界」など人間存在の根幹に触れる普遍的なテーマに目を向けるようになった。主な著書に『「首都高に散った世界チャンプ」大場政夫』(小学館文庫)、『巨人軍に葬られた男たち』(新潮文庫)、『捕手論』『コーチ論』『医者にウツは治せない』『精神医療に葬られた人びと』(以上、光文社新書)、『ルポ 現代のスピリチュアリズム』(宝島社新書)、『ある精神科医の試み』『死が贈りものになるとき』(以上、中央公論新社)など。
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