ryomiyagi
2022/05/17
都市としての歴史をたどる
ryomiyagi
2022/05/17
鎌倉は日本人の記憶と想像のなかでつくられた都市だった。たとえば「武家の古都・鎌倉」が世界遺産として認められないのはなぜか。われわれが認識している古都鎌倉は、鎌倉時代そのままの「古都」ではなく、古都の魅力に惹かれた人々が、時代ごとに付け加えてきた由緒や魅力、いいかえれば「幻想」の集大成と言えるからである。
日本人が記憶と想像のなかで愛し続けてきた都市鎌倉の実像と魅力を、源氏以前の時代から現在までの通史をたどることで浮かび上がらせる。
1964年、神奈川県生まれ。東京大学史料編纂所教授。 東京大学文学部国史学科卒業後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。 博士(文学)。専門は日本中世史、都市史。神奈川県立湘南高校在学中から 鎌倉の魅力に親しむ。著書に、『中世の都市と武士』『北条時頼』 『日本中世の権力と寺院』『中世鎌倉のまちづくり─災害・交通・境界─』 (以上、吉川弘文館)、『中世都市の力─京・鎌倉と寺社─』(高志書院) など多数。共編著に、『中世の都市─史料の魅力、日本とヨーロッパ─』 (東京大学出版会)がある。
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