akane
2019/07/24
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2019/07/24
「フランクリン効果」とは、「人は、助けた相手に対して好意的になる」という効果のことで、由来は、18世紀アメリカの政治家、ベンジャミン・フランクリンさんの逸話にあります。
フランクリンさんが、政治家としてのライバルに対し、「本を貸してくれないかな?」と、ちょっとした頼みごとをしたところ、ライバルが好意的になり、もともと敵対していた関係が友情に変わったそうなのです。
なぜ、敵対していた人が、ちょっとした頼み事をするだけで味方になってくれるのでしょうか。
これには「認知的不協和」が関係しています。難しい用語ですが、要は「相手へ敵対する気持ち」と「頼み事をきくという好意的な行動」に矛盾が生じ、この矛盾に不快さやストレスを感じるということです。
「認知的不協和」が生じると、人は「気持ちと行動の違い」を解消するために、気持ちのほうを変化させていきます。
つまり、「相手へ敵対する気持ち」と「頼み事をきくという好意的な行動」に矛盾が生じてしまったために、「この人に親切にしたということは、自分は相手のことを好意的に思っているからなのだ」と解釈するようになるのです。
この「フランクリン効果」を日常に取り入れるのは簡単です。フランクリンさん同様、苦手な相手に「ちょっとした頼み事」をすればいいのです。
たとえば職場なら、苦手な同僚に「ちょっとペンを貸してくれませんか?」と頼むだけでOKです。
「苦手な相手に頼み事なんてムリ!」という声も聞こえてきそうですが、今後も付き合わなければいけない苦手な相手を苦手なままにしておくのは、長い人生のなかで大きなストレスになります。ペン1本で味方につけられるなら、やって損はありませんよ。
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この記事は、『ココロクエスト式「引っ込み思案さんの教科書」』(ねこひげ先生著・光文社刊)からの抜粋を編集したものです。
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