akane
2018/05/04
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2018/05/04
20代~30代の働く女性たち(通称「キャリジョ」)の恋愛や結婚に対する意識・行動が変わりつつある現在、モテの形にも変化が起きているようです。
10年ほど前なら「モテ系OL」といえばあのエビちゃん(蛯原友里さん)に象徴されるような、茶色の巻き髪&ばっちり目力強調メイク&ミニスカートを思い浮かべた方も多いはず。ですが、ここ数年はそんなフェミニンなイメージを目指すキャリジョばかりではなくなってきたのではないでしょうか。そんなモテの新たな潮流として、ファッションや趣味のカジュアル化が挙げられます。
ファッションでいうと、スカートやハイヒールなどの「女性らしさ」を強調するアイテムよりも、スニーカーやデニム、ワイドパンツ、リュックなどの、ややカジュアル・ユニセックスなアイテムが定番に。趣味・嗜好においても同様の変化が見られます。「カープ女子」や「鉄子」「カメラ女子」といった言葉にも見られるように、スポーツ観戦や鉄道、カメラなど、以前なら「男性っぽいかも?」と思われてもおかしくないような趣味が女性の中でも当たり前になりつつあります。
その裏には従来の「女性らしさ」に縛られない価値観が広がってきたことの他に、男性からの共感を得た方がモテそう、という「モテ戦略」があるのではないかと考えられます。2017年2月の調査でも、「男性と同じような趣味を持っているとモテると思う」と答えた人が、20代で約6割にのぼりました。ちなみにこのスコアは、より若い世代において、顕著に見られる傾向があり、30代においては46・0%とガクッと下がります。
そんな中、キャリジョの「モテ3・0」ともいうべき新しい流れが起きています。これは一言でいうと、モテの多様化です。王道のコンサバ系(エビちゃんOL)と、対するカジュアル系の二極では語れないほどに、ファッションやライフスタイルが多様化し、どのような
20代~30代の女性をターゲットにした女性誌の特集を見ても、以前は「かわいい」「モテ」「愛され」のキーワードが常套句として使われていたのに対し、今は「いい女」「かっこいい」「色っぽ」「らくちん」「自然体」「ヘルシー」「シンプル」……など様々なワードが登場するようになりました。それぞれのベースには多少なりとも「かわいい」要素がありながら、「モテそうな女の子」と聞いてみんなが思い浮かべるような典型的な「かわいい」はもはや崩れており、「かわいい」の細分化が起こっていると言えるでしょう。
これは、男性ウケを意識した男性志向の「かわいい」から、自分がこうありたいと願う、もしくは心地良いと感じる自分志向の「かわいい」を女性が求めるようになった、と解釈することもできます。ファッションだけではなく趣味・嗜好までも、男性への「媚び」の要素が薄くなり、「自分のため」に何を選択するか、という面が傾向として強くなってきたように思えます。
もちろん、この傾向は全く新しいモテの形というわけではなく、昔から傍流としては存在していたでしょう。ただ、現代のキャリジョたちにとってモテの“正解”というものがなくなりつつあり、様々なスタイル・価値観が日の目を見るようになってきたのは確かです。そして、それらが女性だけでなく男性にも支持されるようになってきました。この流れは、モテを過度に意識せず、自分志向のスタイルを選択できるような“モテからの解放”を意味しているのかもしれませんね。
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以上、博報堂キャリジョ研の新刊『働く女の腹の底~多様化する生き方・考え方』を元に作成しました。「キャリア(職業)を持つ、特にお金と時間を自分のために使いやすい子どものいない女性」=通称「キャリジョ」を徹底分析、今を生きる多様な女性たちのリアルに迫ります。
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