本の森セルバBRANCH岡山店
1986年、岡山県生まれの水がめ座。担当は文芸書、児童書、学習参考書。 本を開けば人々の声が聞こえる。知らない世界を垣間見れる。 本は友だち。人生の伴走者。 本がこの世界にあって、ほんとうによかった。1万円選書サービス「ブックカルテ」参画中です。本の声、きっとあなたに届けます。
2023/03/16
『黄色い家』中央公論新社 川上未映子/著 黄美子さんは背中の真んなかあたりまである真っ黒で癖のある髪を手で束ねてみせながら、わたしの毛って黒猫がまるまる一匹入っててもわかんないくらい多いでしょ […]
2023/02/13
『植物少女』朝日新聞出版 朝比奈秋/著 わたしにとって、母は会いに行く人物だった。 少女が語り始める物語の中で母が目覚めることはない。 語り部である少女、美桜を出産する際に植物状 […]
2023/01/23
『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』筑摩書房 窪美澄/著 コドクシもジサツっていう言葉も物心つく頃からなんども聞いていた。だから、その言葉を聞いても私の心の中はちっともざわつかない。 […]
2022/12/16
『光のとこにいてね』文藝春秋 一穂ミチ/著 きっかけは私の心変わりだった。 彼女に一切の非はない。 小学生だった彼女と私は本を読むことが好きなもの同士、唯一無二の親友だった。 学校の図書室、月 […]
2022/11/23
『はぐれんぼう』講談社 青山七恵/著 「はぐれんぼちゃん」 持ち主に忘れ去られた衣服のことをそう呼んだのは、同じクリーニング店で働く馬宵(まよい)さんだった。 随分遠くなってしまったその声が、 […]
2022/11/03
『掌に眠る舞台』集英社 小川洋子/著 舞台の上で舞い踊る者よ。 無数の瞳に晒されながら、眩い光を浴びていっそう輝く者たちよ。 退屈な日常などこの場所で囁くには相応しくない。 息つく間もないほど […]
2022/09/08
『汝、星のごとく』講談社 凪良ゆう/著 西の空の低い位置に、たった一粒で煌めいている星。 朝には明星、夜に架かる時には夕星(ゆうづつ)と呼ぶのだという。 星自体は何も変わっていないのに、ただ時 […]
2022/08/24
『パパイヤ・ママイヤ』小学館 乗代雄介/著 これは、わたしたちの一夏の物語。 他の誰にも味わうことのできない、わたしたちの秘密。 ここからはじまる物語は17才の少女のきらめきを克 […]
2022/07/15
『新月の子供たち』ブロンズ新社 齋藤倫/著 月の光が消える夜。 私たちは何度だって生まれ変わる。 物語は警鐘を鳴らすようにさんざめいていた。 「あなたのほんとうの声を聴かせて」 […]
2022/06/07
『火曜日のくま子さん』中央公論新社 高橋和枝/著 この本と初めて出会ったとき、それはほんの数か月前なんですけれど、私は心底疲れていたみたいでした。こんな風に回りくどい書き方をするのは、その自覚 […]
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