akane
2019/06/19
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2019/06/19
今回の涙活は、池袋にある「探偵カフェ プログレス」へ。「泣き美女」の小澤舞里子、助手のおとよ、そして、私寺井の3人で行ってきました。ココはなんとお店の人が探偵なんですよ。
お店のドアを開けると、目に飛び込んできたのが、ドラマの事件現場シーンで見かけたことがある人型の白線!
いやー、これは楽しいじゃないですか! 童心に帰って、ワクワクしてきます。
カウンターに座ると、マスターの鈴木さんがお店のシステムからドリンク、フードの説明をしてくれます。
早速、女子一番人気のスイーツカクテル「ウメミンツ(税抜・900円)」と「道明寺(税抜・900円)」、オリジナルカクテル「プログレス(税抜・1000円)」を注文。
「スイーツカクテルは、本物のスイーツの味を再現しています」と鈴木さん。
「道明寺」は桜色と緑色。味はというと「あ、本物の桜餅の味がする」と舞里子も目を丸くしています。
私が「ウメミンツ」に口をつけようとすると、鈴木さんがウメミンツを手渡してくれました。「昔はよく食べたけど、味を忘れたという人もいるので、再現されていることがよく分かるように本物も置いているんです」
本物のウメミンツを食べた後に、カクテルを飲むと、その再現度の高さに驚かされます。
どうして、こんなカクテルを?
「飲みに来ても、お酒が弱い女子は、ずっとカルアミルク、カルアミルクなんです。“私だって、いろいろ飲みたいのに”という声を聞いたのが、アルコール度数の低いスイーツカクテルを作り始めたきっかけです。このほかにも、クレームブリュレ、モンブラン、スイートポテトなどの味を再現したスイーツカクテルもあります。“こんなにたくさんの種類を飲めたのは初めて”と感動して泣いた子もいますよ」
スイーツカクテルで、涙活ですか! いいですね~。
一方、「プログレス」を頼んだおとよは「メロンのフルーティな香りがして、すっごく飲みやすい。グラスの縁についた砂糖もいいですね」と楽しんでいます。
さて、フードメニューは店一番人気の「ワニタンの炙り(税抜・1800円)」と「ワニの手のシチュー(税抜・2300円)」を頼みました。
「えっ、あの爬虫類のワニですよね?」と驚く舞里子。
ワニの肉って、めちゃくちゃ珍しいじゃないですか!
「ワニ料理を提供するようになったきっかけは、来た人全員に楽しんでもらうためなんです。探偵がやっている店に行ってみたいけど、一人では行きづらくて、友達を誘うこともあるじゃないですか。けど、友達は探偵なんて興味がない場合も。そこで、皆さんに喜んでもらえるように何か珍しいフードを出そうと考えたんです。けど、珍しいものにはクセがあります。そこで、クセがなくて珍しいものを……と探して見つけたのが、ワニの肉だったんです」と鈴木さん。
まずはワニの舌を使用した「ワニタンの炙り」から。クセがなく、ぎゅっと旨みが凝縮されていて、ジューシーです。
「ワニの手のシチュー」には、なんとワニの手が丸ごと一本入っています。最初こそ驚いた舞里子でしたが、泣くのでは? という予想に反して喜んでいます。
食べてみると、「グロテスクなのにクセがない。鶏肉のような感じです」と舞里子。
ワニ料理目当てのお客も多いそう。確かに、この料理を食べるだけでも来店する価値がありますね。
そんな鈴木さんの来店した人全てに楽しんでもらいたいという思いは、店内の至る所に溢れています。
「事件現場の人型の白線を使って、記念撮影する人が多いんですよ」と鈴木さん。
早速、美女が床に転がって死体の真似をして遊びます。すると、鈴木さんが「この角度から撮影するといいんですよ」とアドバイスしてくれます。
私たちが楽しんでいると、「マグショット(アメリカで、逮捕された後に撮影される犯罪者の写真)撮影もできますよ」と鈴木さん。
このほかにも、「盗聴発見(0円)」や「指紋採取(税抜・800円)」などの体験も可能です(ただし、バータイムのみのサービス)。
「実は、事件現場の人型の白線も、マグショット撮影も、指紋採取も探偵業とは1ミリも関係ないんです。これらも探偵に興味がない人でも楽しんでもらえるようにしているんですよ」と鈴木さん。
「大満足のひとときでしたね。帰りますか」とおとよ。
いや、おとよ、まだ舞里子が泣いていないでしょ。
ここは鈴木さんに、泣ける探偵実話をしてもらえないでしょうか。
「それじゃ、話しても大丈夫な、ある浮気調査のエピソードを……」
はい、お願いします。
「ある日、第二子妊娠中の奥さんが疲れ切った表情で、私どもの探偵社に依頼にやってきたんです。旦那さんが深夜0時を超えて帰宅する日が続いているから、浮気をしているんじゃないかって。奥さんと旦那さんは社内恋愛。なので、そんなに残業がある会社でないことは奥さんも知っています」
「それって、めちゃくちゃ怪しいじゃないですか」とおとよ。横で舞里子も頷いています。
「私たちが旦那さんの会社の前で張り込んでいると、終業時刻すぐに旦那さんが会社から飛び出してきたんです。ものすごく慌てている。けど、自宅に向かう方向の電車に乗ったので、帰宅するのかなと思ったら、途中の駅で降り、飲食店だらけの雑居ビルの中に裏口から入っていったんです。警備の人がいたので、それ以上後をつけることはできませんでした」
「そこで、雑居ビルの表口と裏口に一人ずつ見張りの探偵を残して、私が中に入って、どこにいるのかを見て回ることにしたんです。飲食店には“友だちと待ち合わせているんですけど”と言って店内を見せてもらって。けど、どこにもいないんですよ」
「どこに行ったんでしょう」と考え込む舞里子。謎が深まりますね。
「ある居酒屋に入ったんです。オープンしたばかりで、店内を見渡しても誰もいません。“ここも違うか”と、帰ろうとしたときに、見つけたんですよ、旦那さんの姿を。客席でなくて、奥の厨房で。旦那さんは居酒屋でバイトしていたんですよ」
「えっ!」と驚く舞里子とおとよ。
「奥さんに報告したら、感動で号泣です。“今の給料じゃ2人も子どもを持つのは経済的に厳しいから、バイトしていたんだろう”って」
その言葉に感動した舞里子。うっすらと目に涙が。
夫婦の絆に心温まる、いい話ですね~。
ところが、「気持ちが落ち着くと奥さんが“あいつがちゃんと話してくれたら、調査料金を支払わなくて済んだのに!”って言い出したんです。それこそ、怒りで泣けるって」と鈴木さん。
これには一同、涙もひっこんで大笑い。鈴木さん、楽しいひとときをありがとうございました!
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