新型コロナウイルスの影響で、開幕の見通しが立たないプロ野球でしたが、ついに6月19日に開幕が決定！
そこでプレイバック企画として、お股クラスタの一人、ゴジキ氏（@godziki_55）に2010年代の巨人軍を振り返ってもらいました。

2019年
シーズン成績：77勝64敗2分 勝率.546 1位
ポストシーズン成績：CS Final4勝1敗、日本シリーズ 0勝4敗

2019年のシーズンは、これまで2年連続沢村賞を獲得していたエース菅野智之の故障や不調があったものの、山口俊がそれを埋めるピッチングでキャリアハイの活躍を見せた。
シーズン終了後に開催されたプレミア12では、山口俊、中川皓太、田口麗斗、大竹寛が投手陣で選出され、初優勝に貢献した。

先発陣は、このシーズンでスラット・スプリット型のピッチングを確立した山口俊が、15勝4敗 181奪三振 防御率2.91の成績を残し、最多勝、最多奪三振、最高勝率に輝いた。また、5回～6回の中盤まで試合を作る能力のあるC.C.メルセデスをはじめとした、桜井俊貴やルーキーの高橋優貴も先発ローテーションとして活躍。菅野の不調をカバーした。このシーズンでは故障などもあり不調だった菅野も、チーム2位の11勝を挙げて貯金を作り、優勝に貢献した。

そして、高卒ルーキーだった戸郷翔征は、リーグ優勝を決めた試合にプロ初登板し、4回2/3を2失点に抑える投球をして鮮烈なデビューを飾った。彼の特徴は、巨人の先発投手陣の中でも水準より速い平均球速のストレートと、スラット・スプリット型のピッチングスタイルである。これによって、2軍だけではなく1軍相手にも高い奪三振率を誇る。能力はもちろんのこと、個人的に度肝を抜かれたのがメンタル面だ。高卒ルーキーながら、リーグ優勝というプレッシャーがかかる場面で及第点以上の投球をした精神力は特筆に値するだろう。今年からはシーズン通して、先発ローテーションの一角として計算できる存在になることも考えられ、新人王候補であることは間違いない。

救援陣は、中川が腕を下げる新しいフォームがはまり、抑えと中継ぎの両役を担いながら16試合連続無失点を含む、自己最多の67試合に登板し、4勝3敗 16S 17H 防御率2.37の成績を残した。また、移籍後不甲斐ない成績だった大竹もシーズン途中から中継ぎの一角として32試合に登板し、4勝0敗8H 防御率2.77の成績を残して復活を遂げた。シーズン途中から勝ちパターンに定着したのが、元々先発ローテーションとしての実績もある澤村拓一と田口であった。澤村は43試合に登板して2勝2敗1S13H 防御率2.61の成績を残し、田口も55試合に登板して3勝3敗1S14H 防御率4.13の成績を残し、何度もチームのピンチを凌ぎ、復活を遂げる活躍をした。

そして、シーズン途中に加入したルビー・デラロサがなかなか固定できなかったクローザーを務めたた。
その他の投手では、戸根千明が貴重な左の中継ぎとして、キャリアハイとなる防御率1.99を記録し、随所でチームのピンチを救った。高木京介もシーズン通して、ロングリリーフからワンポイントまで担って、自己最多の55試合に登板した。

投手陣の運用力やマネジメント面を総括すると、元々先発ローテーション級であった大竹、澤村、田口と言った投手を中継ぎに回したことによって全体的な出力が上がり、勝ちパターンとして活躍できたように思う。また、夏場に調子が下降気味であった中川や高木と言った救援陣をカバーした上でコマ不足を解消できたシーズンだった。

【主な先発陣】

山口俊 15勝4敗 170回 防御率2.91
菅野智之 11勝6敗　136回1/3 防御率3.89
メルセデス 8勝8敗 120回1/3 防御率3.52
桜井俊貴 8勝6敗 108回1/3 防御率4.32
高橋優貴 5勝7敗 93回 防御率3.19
戸郷翔征 1勝0敗 8回2/3 防御率2.08

【主な救援陣】

中川皓太 67試合 4勝3敗17H16S 防御率2.37
田口麗斗 55試合 3勝3敗14H1S 防御率4.13
高木京介 55試合 3勝1敗10H 防御率3.83
澤村拓一 43試合 2勝2敗13H1S 防御率2.61
大竹寛 32試合 4勝0敗8H 防御率2.77
マシソン 28試合 2勝2敗8H1S 防御率4.37
デラロサ 26試合 1勝0敗5H8S 防御率2.25
戸根千明 26試合 0勝1敗8H 防御率1.99