BW_machida
2020/08/25
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2020/08/25
突然ですが、あなたは何を基準に日焼け止めを選んでいますか?
おそらく多くの人が、SPFを基準に選んでいると思います。「SPFの数値が大きければ大きいほどいい」というように。
でも、実はそれだけでは不十分。日焼け止めは成分でも選ぶようにしてほしいのです。
成分についてお話しする前に、SPFについておさらいしておきましょう。SPFというのは、「サン・プロテクション・ファクター」の略で、日焼けの反応が出るまでの時間をどれだけ遅らせることができるかという基準です。
たとえばSPFが「2」であれば、日焼けの反応が出るまでの時間を2倍遅らせることができ、SPFが「50」であれば、50倍遅らせることができるということです。
紫外線に対する過敏性を示す「フォトスキンタイプ」で、日本人はタイプ2から4に当てはまります。タイプ1が一般的な白人で、タイプ6が一般的な黒人です。タイプ1、2は日焼けが始まる時間が早く、太陽の下にいると5分以内に肌へのダメージが始まると言われています。
つまりタイプ1、2の人がSPF50の日焼け止めを使うと、5分×50倍なので、250分間は紫外線から守られるという計算になります。ということは、少なくとも250分は安心、と思ってしまいますよね。
しかし実際には、日焼け止めは60分から90分ごとに塗り直す必要があります。これはSPF50であっても、SPF15であっても同じこと。なぜなら日焼け止めは汗や皮脂で剥がれ落ちてしまうからです。
ファンデーションが落ちたことは鏡を見ればわかりますが、焼け止めはいったん肌に塗ると透明になって目に見えないため、落ちたことが分かりにくい。ですので、油断していると日焼けをしてしまうというわけです。
いまはメイクの上からスプレーできるUVカット剤も売られていますが、もしもこまめに塗り直すのが難しければ、日傘をさしたり帽子をかぶったりと、物理的に日光を遮ることも大事です。
さて、私がみなさんに知っておいていただきたいのは、日焼け止めの成分についてです。
日焼け止めにはフィジカル(ノンケミカル)サンスクリーンと、ケミカルサンスクリーンの2種類があります。
フィジカル(ノンケミカル)サンスクリーンの成分には、酸化亜鉛(zinc oxide)と二酸化チタン(titanium dioxide、紫外線散乱剤)の2種類があります。酸化亜鉛や二酸化チタンという自然なミネラル成分が太陽光線を反射する、すなわち鏡のように日光を跳ね返すというものです。したがって、酸化亜鉛や二酸化チタンの両方、もしくはどちらか片方が入っていないと、UVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)が十分にカットされません。
ケミカルサンスクリーンのほうは、太陽光線が肌の上で吸収され、その後吸収された紫外線が熱に変わり、体内から熱が放たれるというものです。
アメリカではフィジカル(ノンケミカル)サンスクリーンが大人気で、私もクライアントにオススメするのはこちらのほう。
ではなぜケミカルサンスクリーンも売られているかというと、付け心地がとてもサラサラしているからです。フィジカル(ノンケミカル)サンスクリーンに含まれる酸化亜鉛や二酸化チタンは、肌に塗ると白い膜のようになるので、肌にまとわりつく感じがします。それを好まない人は、軽い付け心地のケミカルサンスクリーンを選ぶ傾向があります。しかし日焼け止めの効果は、フィジカルサンスクリーンのほうが高いと言えるのです。
ちなみにフィジカル(ノンケミカル)サンスクリーンはミネラルが主成分なので、肌に詰まりやすいのが難点。落とすときはオイルで落とし、ガーゼで拭き取るようにしてください
余談ですが、私は日焼け止めを欠かさないだけでなく、紫外線を徹底的に避ける生活を、もう何十年も続けています。おかげで、
「ジュミさんの肌はシミがないですね」
と言ってもらえることがありますが、実をいうと私は日光アレルギーなのです。
子供の頃は、運動会の練習で1日じゅう校庭に出ていたりすると、太陽の光で全身がかぶれてしまう。ですから小さいころから海に行きたくても行けませんでした。
大人になった今でも、短時間でも直射日光に当たると、赤いブツブツが出てきます。普通に街を歩いていても、晴れた日は肌をすべて隠さないと絶対にかぶれてしまう。屋外でスポーツを楽しんだりした記憶はほとんどないし、子供たちを海に連れていくこともできないのは本当に不自由です。
でもこの日光アレルギーがあるからこそ、色が白いのだとも言えます。いかに紫外線から肌を守ることが大事かを、身をもって証明しているともいえるでしょう。
健康に関することはすべてそうですが、病気になってから治すよりも、まず病気になりにくい体を保つのが一番大事。肌も同様で、予防がとても重要です。
日焼けしたあとでビタミンCをとることも大切なのですが、まずは日焼けをしないようにする。そうすることで免疫力を高め、肌が本来もつ防御力を鍛えていきましょう。
それが5年後、10年後の差として肌に出てきます。
文/長山清子
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