文筆家・ライター
東京都出身。4歳からバレエを習い始め、12歳で単身留学。国内外の大学で哲学、心理学、宗教学といった学問を横断し、帰国。現在は、本やアートを題材にしたコラムやレビューを執筆している。舞踊、演劇、すべての身体表現を愛するライターでもある。
2022/09/21
『抱卵』 堀真潮/著 本書を読んでなにより印象的だったのがデビュー作とは思えない語りの豊かさだ。表題作の『抱卵』をはじめ、この本には24編もの多彩な短編が収められているが、若者の恋愛を描いたも […]
2022/09/20
『不易と流行のあいだ』 菅付雅信/著 ファッションとは何か。トレンドとは何か。今日、その意味が変わりつつある。一因は、どうやら時代性にあるらしい。 本書はファッション週刊誌の人 […]
2022/09/19
『肉体の迷宮』 谷川渥/著 本書で取り上げられるのは、芸術問題としての「肉体」の複雑なありようである。芸術において肉体が問題視されるとき、私たちは芸術のもっとも核心的な場所に触れることになる。 […]
2022/09/16
『顔のない裸体たち』 平野啓一郎/著 この本には二人の〈吉田希美子〉が存在する。一人は「顔にモザイクをかけられた淫らな裸体」として。もう一人は「服で裸体を隠した女」として。舞台となるのは、数多 […]
2022/09/15
『タッチ 距離を巡る旅』 ゲイブリエル・ジョシポヴィッチ/著 秋山嘉/訳 動揺でも感動でもなんでもいい。心が動いたとき、人はその原因となった対象に触ってみたくなるのだと思う。私の場合は、靴かも […]
2022/08/18
『ハンズ 手の精神史』左右社 ダリアン リーダー/著者 松本卓也/翻訳 牧瀬英幹/翻訳 インターネット、スマートフォン、PC…デジタル時代は、世界を以前とまるで違う場所にした。本書によれば、新 […]
2022/08/17
『生命式』河出書房新社 村田沙耶香/著 この本のなかでは常識は通用しない。世界はいとも簡単に反転し、私たちの常識は非常識になってしまうからだ。女子小学生が裏山で「ポチ」と名付けられたおじさんを […]
2022/08/16
著者は詩の世界で最高峰とされる新人賞・中原中也賞を受賞した若き現代詩人。表題の『美しいからだよ』は、「美しい体よ」と「美しいから、だよ」のダブルミーニングだ。 なめらかであたたかい砂漠の真ん中 […]
2022/08/15
1352年にサハラの奥にある王国を訪ねたイスラムの世界的旅行家イブン・バトゥーダは、「ここではまず、侍女、女奴隷、一般の少女まで全裸体で平気で男性の前に姿をあらわし、王宮で食事をいただいたときも、給仕の女性 […]
2022/08/12
『ニヒリズムとテクノロジー』翔泳社 ノーレン・ガーツ/著 南沢 篤花/翻訳 テクノロジーで人は何を目指しているのだろう? その答えはいたってシンプルだ。テクノロジーの役割とは、人間を雑事から解 […]
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