文筆家・ライター
東京都出身。4歳からバレエを習い始め、12歳で単身留学。国内外の大学で哲学、心理学、宗教学といった学問を横断し、帰国。現在は、本やアートを題材にしたコラムやレビューを執筆している。舞踊、演劇、すべての身体表現を愛するライターでもある。
2021/12/06
『タコの心身問題 頭足類から考える意識の起源』 みすず書房 ピーター・ゴドフリー=スミス/著 夏目大/翻訳 本書の原題は“Other Minds”。“Minds”と複数形になっていることに […]
2021/12/03
『聖なるズー』集英社 濱野ちひろ/著 「動物性愛」とは、人間が動物に対して抱く感情的な愛着や、性的な欲望のあり方を指す。本書は動物と人間の性愛について書かれた異色のセクシュアリティ本。とはいえ、セクシュアリ […]
2021/12/01
『誤作動する脳』医学書院 樋口直美/著 失われた匂い。乗っ取られた耳。今まであった世界が消えて、べつの世界へと入っていく感覚――50歳でレビー小体型認知症と診断された著者の身体からは五感が奪われた。その、あ […]
2021/11/02
『内臓の発見 西洋美術における身体とイメージ』筑摩書房 小池寿子/著 中世後期、人体解剖術の拡がりとともに暴かれた人体の内部は人間精神に何をもたらしたのか。その答えを探るのが、本書である。生 […]
2021/11/01
『人外』講談社 松浦寿輝/著 「人外」という存在の在り方に、読者はまず戸惑うことになるだろう。アラカシの巨木の枝の股から外へと滲みだし、四足を伸ばしてゆっくりと這ってゆく「それ」は神か、あるいはけだものか […]
2021/10/29
『愛はなぜ終わるのか 結婚・不倫・離婚の自然史』草思社 ヘレン・E・フィッシャー/著 吉田利子/訳 「結婚という鎖は重いから、運ぶのにふたり、ときには三人が必要だ」というアイルランド出身の作家 […]
2021/10/28
『身体の中世』ちくま学芸文庫 池上俊一/著 中世の文献や図像にはおおくの身体的、感情表現がちりばめられている。豊富な素材は、当時の社会性を解き明かす貴重な資料だ。生身の人間の「からだ」と「こ […]
2021/07/12
中国語と日本語を自在に操る著者の李琴峰(り・ことみ)さんは、台湾生まれ。第一言語は中国語で、日本語を学んだのは15歳からだという。だから二か国語が織り交ざられた『五つ数えれば三日月が』を読む者は、普段とはす […]
2021/07/09
『エロチックな足 足と靴の文化誌』筑摩書房 ウィリアム・A・ロッシ/著 山内彰、西川隆 /訳 本書の原題の直訳は「足と靴の性」。足病学の講師であり、履物文化史の第一人者でもある著者は、人間の […]
2021/07/08
『きのこのなぐさめ』みすず書房 ロン・リット・ウーン/著 枇谷玲子/訳 中村冬美/訳 本書は、最愛の夫を突然の病気で亡くした女性文化人類学者の回想録。著者の死の悲しみとタイトルにある「きの […]
株式会社光文社Copyright (C) Kobunsha Co., Ltd. All Rights Reserved.