akane
2018/03/20
akane
2018/03/20
3年前、母が亡くなりました。自死でした。母の義母(母の父の妹)も自死。自死が2代も続き、また親戚も早く亡くなったり、離婚したりと、不幸な人ばかり。私自身、いろんな願いを叶えてきたものの、その幸せはいつもとんでもない不幸といっしょにやってきました。
しかも母の祖先をたどれば、大昔からたくさんの戦に出て、大勢の人を苦しめたそうです。身内に不幸が多いのは、家系的な問題のような気がします。何とかこの“不幸の連鎖”を断ち切ることはできないでしょうか。
自死した人は地獄に行くというし、私は自分が善行を積めば神様が救ってくださると信じ、ボランティアだと思ってPTA活動をがんばっています。
でも不安は消えません。実母の実家の2カ所ある菩提寺の一つが荒れ放題になっているのも気になります。何より連鎖が切れないと、子どもにも悪い影響が出ないかと心配なのです。
M美さんのメールには、詳細な事情が綴られていました。とっても不安だと思いますが、もう少し心配事を整理してみましょう。 そうでないと、M美さん自身が何が一番不安なのかわからないと思うのです。
「自死したお母さんは成仏できないかも。だから自分が善行を積んで救ってあげなくちゃ」「戦とはいえ、祖先の行いに苦しんだ人たちの怨念がうちの一族に降りかかっているのかも。お墓の手入れをしなくちゃ」「不幸の連鎖が子どもにもおよぶかも。守ってあげなくちゃ」等々、たくさんある不安がぼんやりとした、実体のない塊になっていくだけです。なぜ不安になるのかが自分のなかで整理できていないために、自分でも本当は、何が一番心配なのかわからなくなっている状態なのでしょうね。
たぶん、あなたのいちばんのご不安はお子さんの将来のことだと思います。子どものために、心配ごとは取除いておきたいということなのでしょうね。
けれどそれは、家系とか、祖先の因縁といったこととは、まったく別の問題です。そこをしっかり認識することが先決ですね。
そして、不安の原因はいじめなのか、健康なのか、登校拒否なのか、成績や進路なのかを考え、具体的にポントを絞ってみて下さい。ただ漠然と心配することは、答えが出てこない事になってしまいます。
そして、ほかのことは気にされなくても大丈夫。そもそも“自死の家系”なんてありません。亡くなり方にいいも悪いもありません。人間は誰しも、死も含めてどう生きるかを魂にプログラミングされ、それに納得して、この世に生まれてきたのです。
お母さんが自死されたことはショックだったでしょうし、とても悲しくつらいことだったでしょう。
しかし、お母さんはご自分の思いどおりに生きたのですから、あなたが気に病まなくてもいいのです。ましてや、「自死した人は地獄に行く」なんてね、それは違うのです。亡くなると、体を手放した瞬間、魂は軽くなって光の集合体に溶け込んでいきます。
それを成仏というのであれば、お母さんはちゃんと成仏して、いまごろは苦しかったときの記憶も薄れてニコニコしていますよ。亡くなった方たちの魂はみんなそうです。
先祖の怨念が不幸の連鎖を生むとは、決して思い込まないでくださいね。
いろんな不安を“ごちゃまぜ”にすると、関係のないことまで結びつけて不安になってしまい、何が不安なのかがわからなくなってしまいますね。
不安は「混ぜるな、危険!」と覚えておいて下さいね。
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