akane
2019/04/24
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2019/04/24
今回の涙活は、池袋のサンシャイン60通りにある「コツメイト」へ。
ココはコツメカワウソ、ハリネズミ、フクロモモンガと遊べるお店なんです。「楽しそう」と今回の泣き美女である天ノ崎稜奈(あまのさきいづな)と助手のおとよが口を揃えて言います。
まずは発券機でチケットを購入。30分コースと60分コースがあります。思いっきり遊ぶために60分コースを選びましょうか。
お店には女性客やカップルが多いのかと思いきや、「3割は男性のお客さんなんです。サラリーマンが癒されに来ることもあるんですよ」と、代表の長安良明さん。
なるほど。小動物と触れ合うことでストレス解消効果がありそうですね。
店内にはコツメカワウソの部屋、ハリネズミとフクロモモンガの部屋があります。
まずはスタッフさんがハリネズミとフクロモモンガの部屋に案内してくれました。動物が快適に過ごせるように調整しているので、室温は24~26度。Tシャツでも十分なあたたかさです。
中に入ると、スタッフさんがハリネズミが入った箱を開けてくれます。
「うわ~!」とはしゃぐ稜奈。
スタッフさんからの「ハリネズミは眼が悪いから怖がりなんです。びっくりさせると、針が立つので気をつけてくださいね。針の流れに沿って触れば、大丈夫ですから」とのアドバイスを元に両手で包み込みます。「なんだかタワシみたいな触感ですね」と稜奈。
美女とハリネズミ、絵になりますね~。
しかし、おとよは恐々。どうやら針に躊躇しているようです。すると、スタッフさんが手袋を貸してくれました。手袋をしているのに、指先でちょこっと触って、すぐに引っ込めるおとよ。いやいや、ハリネズミからしたら、おとよの方が怖いかもしれませんよ(笑)。
次は、フクロモモンガです。思わず目を細める稜奈。
フクロモモンガを両手に載せていると、いつの間にか稜奈の腕の上を歩き始めます。たとえ腕を振ったとしても貼りついて落ちないそうです。
そんな美女とフクロモモンガの姿を見ているだけで、私は癒されます(笑)。
さて、次はコツメカワウソの部屋です。「コツメカワウソがいるなんて、珍しいですね」とおとよ。
「実は、コツメイトにいるのはせっかく産まれたのに大きくなれなかったかもしれない子たちなんです」と長安さん。
「コツメカワウソは、一度に5~8頭程度の赤ちゃんを出産するんです。けど、お母さんのおっぱいは4つしかないので、母乳にありつけない子も出てくるんです。同じ誕生日でも、1カ月経つと、倍ぐらい大きさが違ってくるほどです。中には、大きくなる前に死んでしまう子もいるんですよ。コツメイトでは、そうした母乳にありつけなかった子たちを保護しているんです」
コツメカワウソを取り巻く過酷な環境に、なんとも言えない気持ちに……。
そもそも長安さんがコツメカワウソに興味を持ったのは、5年前。インドネシアの友人の家に遊びに行ったことがきっかけだったとか。
「友人の家にコツメカワウソがいたんですよ。放し飼いにされていて、お腹が空くと勝手に川に魚を食べに出かけて、暗くなる前に家に戻ってくるんですよ」
想像するだけで、ものすごくかわいいじゃないですか。
「そうなんですよ。そこで、何かコツメカワウソのためにやりたいと思ったんです」と長安さん。
インドネシアをはじめ、主に東南アジアに生息するコツメカワウソ。現在、絶滅危惧種に指定されています。それは環境の変化や密猟による乱獲が原因なんだそう。
そこで、長安さんはインドネシアに繁殖場を作ることにしたのだとか。そして、インドネシア政府との取り決めで、繁殖場で産まれたコツメカワウソの1割超を自然界に送り出すことにしているのだと言います。
長安さんのコツメカワウソへの熱い思い、泣かせます!
「コツメイトを通じて、コツメカワウソのことを皆さんにもっと知ってほしいですね」
では、いよいよコツメカワウソの部屋へ。
部屋の中は、キュゥゥゥ、キュゥゥゥとコツメカワウソたちのかん高い声が響いています。
「怒っているんでしょうか?」と不安がるおとよ。すると、スタッフさんが「逆です。甘えているんですよ」と微笑みながら答えてくれました。ほっとした表情を見せる、おとよ。
私たちの気配を感じたコツメカワウソが小さな手を出してきました。棒状のチーズをあげてみると、さっと手で掴んでくれます。食べ終わったかと思ったら、また、手を出します。見ているだけで、ほのぼの。次から次へとあげたくなります。
コツメカワウソを抱き上げる稜奈。「毛が柔らかくて、温かい。抱いているだけで、穏やかな気持ちになれますね」
コツメカワウソの体温を感じていると、さきほどの長安さんから聞いた話が思い出されます。厳しい生存競争、環境の変化、そして密猟……。それでも懸命に生きようとしているコツメカワウソたち。
そんなコツメカワウソのけなげさに、稜奈の目から涙が……。けど、コツメカワウソの愛らしい表情に、またすぐに笑顔に。
さて、60分もあっと間に過ぎました。別れが惜しそうな稜奈。「また、会いに来るね」とコツメカワウソたちに告げ、店を後にしました。
ちなみに、コツメイトのコツメカワウソ、ハリネズミ、フクロモモンガたちは自宅にお迎えすることもできるとか。不定期で募集しているそうです。
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