BW_machida
2020/08/22
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2020/08/22
清宮幸太郎を擁する早稲田実業に勝った東海大相模
この年は、早稲田実業・清宮幸太郎のラストイヤーということもあり、西東京大会は例年よりも盛り上がった。
その中で甲子園出場を決めたのは早稲田実業ではなく、櫻井周斗を擁する日大三でもなく、東海大菅生だった。大会始まる前の下馬評では、早稲田実業か日大三と予想されることが多かった中、その二校に競り勝った上で甲子園に出場した。
東海大菅生の松本健吾は夏に一気に成長を遂げ、日大三戦や早稲田実業戦で素晴らしい投球を見せた。また、2年生ながらも4番に座っていた片山昂星は、清宮などに隠れがちだったが、準々決勝の日大三戦では櫻井から1安打、準決勝の日大二戦は2安打1本1打点、決勝の早稲田実業戦は3安打3打点と4番らしく結果を残し、甲子園出場に大きく貢献した。
甲子園でも西東京大会を勝ち上がった実力を見せつける形でベスト4にまで勝ち進んだ。
特に打線は甲子園に入ってからも好調を維持し、準決勝まで全試合で先制点を取り、5点以上得点した。
最後はこの夏優勝した花咲徳栄に延長の末敗れたが、甲子園で花咲徳栄をここまで追い詰めたチームは東海大菅生のみだった。
春の王者大阪桐蔭まさかの敗戦
2012年以来の2度目の春夏連覇を目指した大阪桐蔭だが、府大会では準決勝でのライバル履正社戦や決勝の大冠戦といった接戦を勝ち上がり、見事に甲子園出場を決めた。
甲子園では、初戦の米子松蔭戦で難なく勝利し、2回戦は智辯和歌山との対戦になった。
この試合も接戦の展開となったが、7回にバッテリーミスで大阪桐蔭が勝ち越し。9回はエース徳山壮磨がピンチの場面で踏ん張り、勝利した。
続く3回戦の仙台育英戦は、2年の柿木蓮が先発。仙台育英打線を0点に抑える好投を見せる中で、8回に中川卓也が先制タイムリーを放つ。
そして9回二死までになったが仙台育英が粘りを見せ、ランナー1塁2塁の場面に。打球はショートゴロとなったが、まさの判定はセーフとなり、試合終了と思われたのが満塁に。次の打者にセンターの頭を越えるタイムリーを打たれて、まさかの逆転サヨナラ負けを喫した。勝利を目前にしながらまさかの逆転負け。大阪桐蔭ナインはグラウンドで崩れ落ちた。
大阪桐蔭はこの大会を通じて、左投手に苦手意識があったのかもしれない。智辯和歌山戦は、左腕黒原拓未から6安打1得点に終わり、代わった右腕のワイルドピッチで決勝点を奪い勝利した。
智辯和歌山戦から打順を組み替えた仙台育英戦でも、内角を強気で攻める長谷川拓帆の投球に対応できず、試合を通した連打は得点した8回の一度きりに終わった。
大阪桐蔭はこのような反省点や悔しさから、次の年はとんでもなく真に強い「絶対王者」として甲子園に戻ってくるのであった。
決勝は主戦級の投手二枚を擁する花咲徳栄対中村奨成を擁する広陵
この大会の決勝は、綱脇慧と清水達也の二枚を擁する花咲徳栄と、準決勝までの4試合で3試合連続本塁打や2度の1試合2本塁打を含む6本塁打を記録した中村奨成を擁する広陵とのカードになった。
花咲徳栄は広陵の先発平元銀次郎を初回から攻略し、2番手の山本雅也も攻略して14点を奪い、終始優位に試合を進めて初優勝を果たした。
最終的には点差がついたが、広陵も初戦の中京大中京から秀岳館、聖光学院、仙台育英、天理と言った名がある実力校を倒してきており、その実力はたしかなものだった。
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