akane
2018/10/25
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2018/10/25
「パパ活、流行やっていますよね。私が交際クラブに登録した時は有名じゃなかったのに、いつの間にかみんなパパ活という言葉を使うようになった。私も、大学の友人から『お前、絶対パパ活しているよね』と言われています(笑)」
笑いながら語る岸田玲香さんは、都内の有名私立大学に通う学生である。
19歳だった大学一年生の頃、友人の紹介で都内の交際クラブに登録した。
「友達から『玲香も一緒にやろうよ』って言われて、自分もやってみようかなと思ったんです」
登録した動機は、シンプルにお金。地方出身の玲香さんは、大学進学と共に上京して一人暮らしを始めた。高校の成績が優秀だったこともあって、憧れの大学に推薦で入学することができた。
「実際に入学してみると、イメージしたそのままの大学だったので、入ってよかった~! と思いました」と玲香さんは嬉しそうに語る。
しかし、私立大学での生活はお金がかかる。高単価の仕事を探して、まずはキャバクラで働き始めたが、夜間の仕事であり、接客中にお酒を飲まなければならない。そのため、翌朝学校に行くことが辛くなってしまうという問題に直面して、困ってしまった。
そこで学業に支障が出ない範囲で、昼間でも高単価で稼げる仕事を探すことにした。出会い系サイトやマッチングアプリなどもいくつか利用してみたが、リスクが大きすぎることに気づき、途中でやめてしまった。
「サイトで出会った人から食事やデートの謝礼をもらう際、その都度お金をもらえばよかったんですが、月極=毎月1回の受取にしてしまったんですよ。それが甘かった。未払いのまま、相手に逃げられてしまいました。その経験から、相手の身元がきちんと確認されているところを利用しなければ……と痛感しました」
結果として、玲香さんは交際クラブに登録するという選択肢を選んだ。クラブとのやりとりが全てLINE上で完結する、という点も便利だった。
「クラブの面接では、身長や体重、タトゥーの有無、そして夜職の経験の有無を尋ねられました。キャバクラや風俗の経験があることは、男性会員にはしゃべってはいけない、と言われました。そういった職業ではない一般の女性と出会いたい、というのが男性会員側のニーズみたいです」
玲香さんが登録した交際クラブでは、女性会員は、自分が望む交際のスタイルを、以下の5つのタイプから設定することができる。
A【お食事デート】
基本的にお茶やお食事のみのデート。肉体関係を含む交際は希望しない。
B【2回目以降】
2回目以降のデートでお互いのフィーリングが合えば、交際に発展する可能性あり。
C【フィーリング次第】
初日からお互いのフィーリングが合えば、交際に発展する可能性あり。
D【積極的】
初日からスマートに誘ってもらえれば、交際に発展する可能性あり。
E【恋愛・結婚志向】
恋人や結婚を含めた交際に発展する可能性あり。
玲香さんは、「D」を選択した。「D」は、あけすけに言ってしまえば「初日からホテルOK」という意味である。
ただ、実際に初日から交際や肉体関係に発展するか否かとは関係なく、「AよりDやEの方が色々な人からオファーが来やすい」「Aの人はほとんどオファーが来ない」と、クラブの面接担当者が教えてくれたそうだ。
交際タイプ「D」に設定し、クラブのホームページに顔写真とプロフィール、自己紹介の動画をアップした。
玲香さんのような若くて美しい女子大生(当時19歳)が、「D」という札を掲げて画像と動画付きでオファーを募集すれば、男性会員からの申し込みが殺到しそうなものだが、現実は必ずしもそうではなかった。
「一応複数のクラブに登録はしたのですが、男性とは全然会っていません。オファーが来ても、男性側の日程と合わなかったり。もっと多くの男性と会っていれば、色々なことを話せるんですけど……」
交際クラブの特徴は、「オファーが来ないと稼げない」という点にある。キャバクラやデリヘルとは異なり「お店に出勤すれば自動的に給料がもらえる」「指名が入る」というシステムではない。
さらに言えば「登録したけれど、オファーが来ない」という状態は、女性の自尊感情をすり減らす要因になる。
自分の年齢や容姿が(少なくともそのクラブに登録している男性会員にとって)魅力的ではない、という現実をまざまざと突きつけられるため、精神的な負担も大きいだろう。
「男性からのオファー自体は来るのですが、自分が暇なときだったら行こうかな……と言う感じです。私にクラブを紹介してくれた子も、登録はしたものの、そのまま放置しているみたいです。そうしたケースは意外と多いかもしれません」
(第2回に続きます)
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