BW_machida
2020/07/28
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2020/07/28
王者大阪桐蔭、主力のアクシデントからの結末
この大会、大阪桐蔭はセンバツ2連覇、春夏春の3季連覇を狙ったが、森友哉の怪我による欠場もあり、3回戦で県岐阜商に敗退した。前年のチームを引継ぎ主将となった森と2年からレギュラーの笠松悠哉を中心に優勝を目指したが、投手力の薄さや野手陣の森依存もあり、勝ちきれなかった。
2年生ながら4番エースの安樂智大が決勝に導く
この年は済美の安樂智大が2年生ながらも、4番エースとして躍動した大会でもあった。初戦の広陵戦でいきなり2年生の甲子園最速となる152km/hを記録するなど延長13回完投(投球数232)で勝利に導いた。
次の済済黌戦では大竹耕太郎との投げ合いだったが、勝ち越し左中間3塁打を放つなど投打で活躍して勝利に貢献。県岐阜商、高知にも勝利し、チームを準優勝に導いた。全5試合への先発登板で、計46回を投げて奪三振37、防御率2.35を記録した。打撃面でも、20打数7安打5打点の成績を残した。
決勝の浦和学院戦でも先発のマウンドに上がったが、満身創痍ながらも4回までは無失点に抑えていた。しかし、安楽はすでに限界を超えていた。球速は140km/hも出ておらず、力で抑える投球はできない状態だった。5回に浦和学院打線に集中打を浴びて逆転され、突き放された。
これまでチームの大黒柱として支えてきた安楽だが、その安楽に依存しすぎた結果がそのままスコアに繋がっただろう。
悲願の優勝を遂げた浦和学院
浦和学院は2012年、2013年のチームの完成度は全国トップクラスだった。
2012年もセンバツはベスト8にまで勝ち上がり優勝した大阪桐蔭と競り合ったが、この年はさらに打力が凄まじかった。
打線の軸であった4番の高田涼太は、史上2人目の3試合連続本塁打を放ち、危なげなく決勝進出に貢献、決勝でも安楽からタイムリーを放った。また、1番の竹村春樹や3番山根佑太といった軸となる選手の活躍も目立ち、劣勢の展開を逆転できる打力があった。
投手陣は、エース小島和哉や2012年に大阪桐蔭戦で好投した2番手の山口瑠偉という、全国レベルで試合を作れる投手が二枚いた。懸念されていた要所での采配ミスや勝負弱さを跳ね返すだけの戦力でセンバツを制した。
この世代にはあの選手もいた
センバツ出場には至らなかったが、2012年の夏の甲子園で奪三振記録を達成した松井裕樹もこの世代だった。また、巨人の岸田行倫は報徳学園の選手として出場。福岡ソフトバンクの上林誠司も仙台育英から出場し、明治神宮大会では優勝していた。同じく福岡ソフトバンクの松本裕樹も2年生ながら4番に座り、盛岡大附として出場を果たしていた。
さらに、福岡ソフトバンク勢で見ると板東湧梧も鳴門として出場し、大竹耕太郎は済済黌で2季連続出場を果たしていた。
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